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2023/07/18弁理士ブログ

「G-SHOCK」ショック

7月13日の共同通信の配信(京都新聞に掲載されていました)に、
「G-SHOCK立体商標に 初号機、八角形の形状」
というタイトルの記事がありました。

G-SHOCKはカシオ計算機株式会社が販売している腕時計です。

G-SHOCKという名称は以前から商標登録されていましたが、
今回商標として登録されたのは、下の図に示したものです。

fig1_G-SHOCK.jpg

(※スペースの都合上、商標公報の一部のみを示しました。)

見ての通り、商品である腕時計の形状そのものが
商標として登録されました。
「G-SHOCK」という名称は、どこにも記載されていません。

このように商品の形状そのものを商標として登録することは、
原則的には認められません。
しかし、その商品が販売されたり広告宣伝されたりした結果、
その商品の形状を見ただけでどの会社の商品であるか
認識されるほどに、全国的に有名になった場合には、
例外的に登録が認められます。

今回のG-SHOCKの立体商標に至るまでの経過を見ますと、
200件以上の証拠が出されましたが、
それら証拠の中で、
一般人を対象とするアンケートで
約6割の人が商品を見ただけで、
G-SHOCKである、あるいはカシオ社の商品である
と回答したことが、登録の決め手になったようです。

ところで、商品の形状そのものを立体商標として登録した例は、
今回のG-SHOCKに限らず、
これまでにも(あまり多くはありませんが)複数知られています。

先に挙げた共同通信の配信記事では、これまでの登録例として
「明治のチョコレート菓子『たけのこの里』など」と記載されています。
この記載に引っかかりました。

「きのこの山」はどうなった?

きのこの山とたけのこの里といえば、
きのこたけのこ戦争でも有名な(?)、
同じ会社で販売されている類似商品です。
疑問に思って調べてみました。

fig2_kinoko.jpg

fig3_takenoko.jpg

(※こちらもスペースの都合上、商標公報の一部のみを示しました。)

どちらも立体商標として仲良く(?)登録されていました。

谷口 聡

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