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2026/07/15弁理士ブログ

研修中

最近、近所の書店や喫茶店に行ったとき、カウンターで対応してくれる店員さんが「研修中」という札を胸に付けていることに気がつきました。やや手間取り、隣のベテラン社員が助けを出すこともありますが、包装、支払い方法の対応など、概ね一人で客である私に対応することができますので、かなりしっかり研修が行われているな、という印象を受けます。

弁理士も、平成20年から「実務修習」が義務化され、それを受けないと弁理士として登録されないようになりました。弊所でも、齋藤健留弁理士が、昨年11月に弁理士試験に合格し、翌12月から今年3月まで実務修習を受けて晴れて弁理士となりました(先月の弁理士ブログを読みますと、その前の弁理士試験の方がキツかったようですが)。実務修習では、特許出願の明細書・特許請求の範囲の書き方から始まり、拒絶理由通知に反論するための意見書の作成方法、国際出願の手順など、みっちりたたき込まれるようです。

それ以前は、試験に合格すれば何の研修も受けることなく直ちに弁理士登録が可能で、さらに、私が試験に合格した昭和時代は、弁理士登録して直ちに独立開業という人が結構居ました。これは、多くの弁理士受験生が特許事務所の従業員で、仕事をしつつ刻苦精励数年の勉強の後にようやく弁理士試験に合格するという背景があったためで、その苦節何年が研修になっていたものでした。

大学で、学生が、多くの部分でAIの助けを借りて答案を作成して提出してくるのに、それを見つけることが難しいという問題があるようです。WEBでの受講が多くの部分を占める弁理士実務研修もおそらく同じ問題があるでしょうし、弁理士に限らず、多くの士業の実務研修において同じ悩みを抱えているものと推察されます。実際の実務においても多くの業務のAIへの置き換えが進みつつありますので(「発明」誌2026年7月号「生成AIと知財実務」(株式会社島津製作所 知的財産部 部長 阿久津好二氏)参照。)、むしろ、実務研修の内容を、AIの利用を前提としたものに変えてゆく必要があるのかもしれません。

ただ、AIによる出力を確認するのは人間しかありませんし、AIを利用した教育・研修においても、結局は人と人との関係、人から人への伝達により教育・研修が完結するものと思います。その点で、弁理士を始め、士業においては士業事務所の存在は重要であり、今後も、適切な、アップデートされた教育が伝承される限りにおいて、士業事務所は存続し続けるものと思います(自戒と期待を込めて)。

小林 良平

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