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2021/07/12弁理士ブログ

地名

7月に入り、京都では祇園祭が始まりました。今年は山鉾巡行は昨年に続き中止となりましたが、多くの鉾は立てて飾り付けをするようです。技術を途絶えさせないためとのことですが、元来が疫病退散祈願のために始まったお祭りだそうですから、やはりコロナに立ち向かうという心意気を見せるためにも必要なことだと思います。

弊所は東洞院通四条を少し下がった(南に行った)ところにあります。
と書き始めたところで、どこかで既に書いたような気がします。調べてみますと、9年前のこの弁理士ブログでした。よろしければ2012年7月11日の「悪王子」という記事をお読みください。今回も地名に関する話です。
弊所の正式住所は「京都府京都市下京区東洞院通四条下ル元悪王子町37番地  豊元四条烏丸ビル」です。ビル名を除いても26文字あり、普通の住所記入欄に収まりません。
「悪王子」については前回書きましたので、今回は「東洞院通四条下ル」についてお話しします。ご承知のとおり、京都は碁盤の目のようになっており、住所は縦(南北)の通り名と横(東西)の通り名で表します。従って弊所は、東洞院通という南北の通りを四条通から少し南に入ったところにある、という訳です。

四条通の一つ南の通りが綾小路通です。従って弊所は「東洞院通綾小路上ル」と表すこともできます。ちなみに、四条通の一つ北の通りは錦小路通です。綾-錦の対比で付けられたそうです。

「洞院」とは上皇や法皇が住まわれるところとのことですが、雅な名前です。それに「綾小路」を組み合わせた「東洞院通綾小路上ル」はさすがに雅びすぎて、やや落ち着きません。

東西南北の通り名で表せば明確ではあるのですが、肝心のその通りがどこにあるかが分からないと、たどり着けません。東三北七等としますと、どこに居ようが、ここから東に2本、南に3本などと即座に分かりますので、より明確性が高まります。

しかし、地名というのは、そこにたどり着くためだけのものではありません。自分の名前と同じように、たとえ人に貰ったものであっても、長年、自分がそれに結びつけられることによって、それが自分の一部になってきます。愛着がわいてきます。

その地名が愛情を寄せるによりふさわしいものであれば、なおさら愛着がわきます。弊所もこの地に居を構えて30年近くになります。「東洞院通四条下ル」(「東洞院通綾小路上ル」)、「元悪王子町」という地名が私たちをこの地に落ち着かせてくれました。今後とも、この地名に、そして事務所名にも、恥じないように、この地から世界に発信して行きたいと思っています。

小林 良平

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