小規模企業向けの1/3軽減措置が復活するかも...
2013年4月1日から今年(2018年)の3月31日までの期間限定で、
小規模企業向けに
特許の審査請求料と特許料を1/3に軽減するという制度がありました。
ここでいう小規模企業とは、中小企業のうちでも特に小規模の、
製造業では従業員20人以下、サービス業では従業員5人以下の企業を言います。
例えば、通常の審査請求料が15万円である場合、
この制度が適用されると5万円に減額、
つまり10万円の値引きを受けることができました。
この1/3軽減措置、
いずれは適用期間が延長されるか、あるいは
恒久的な制度になるのではないかと予想していたのですが、
その予想は外れ、事前の予告通りに
今年3月31日をもって惜しまれつつ(?)終了してしまいました。
この1/3軽減措置は、産業競争力強化法という法律の第75条に規定されていたのですが、
その条文中に期間限定であることが明記されていたため、
法律を改正しない限り、延長や恒久化ができなかったようです。
ところが、今年の2月になって産業競争力強化法の改正案が閣議決定され、
国会で審理されたうえで、5月16日に成立しました。
この改正法を見ると、元の第75条は削除され、
その代わりに、ほとんど同じ内容の第66条が追加されています。
新たな第66条が元の第75条と唯一異なる点は、
期間限定であることが記載されていないことです。
この第66条の記載から、
1/3軽減措置が恒久的な制度として復活するものと思われます。
改正法は公布の日から6ヶ月以内に施行されると規定されていますので、
今年の10月頃には復活するのではないでしょうか。
腑に落ちないのは、
経済産業省がWebページで
産業競争力強化法の改正をあれこれ宣伝しているにも関わらず、
1/3軽減措置については一切触れられていないのです。
本当は1/3軽減措置を3月末で(いったん)終了させることなく
そのまま継続させるべきだったのに、
法改正が間に合わなかったのでバツが悪い、
ということなのでしょうか?