大阪ステーションシティ\OSAKA STATION CITY
大阪駅が大規模に増築され、
ホーム全体を覆う大屋根が出来たり、
新しい百貨店や専門店街が開業したことが
話題になっています。
駅そのものが1つの街になったというコンセプトで、
「大阪ステーションシティ\OSAKA STATION CITY」と名付けられています。
ところが、この名前を特許庁の「特許電子図書館(IPDL)」で検索をすると、
大阪駅の開発主体であるJR西日本(西日本旅客鉄道株式会社)ではなく、
JR東日本(東日本旅客鉄道株式会社)や東京の不動産会社等の共有名義で
商標登録されています(商標登録第5324794号、他6件)。
なぜこんなことになったのか?
まさか東京のグループが大阪の玄関口を乗っ取るつもりでは?
と、一瞬、妄想しまいました。
もう少し調べると、
この東京のグループが2007年に
「東京ステーションシティ\Tokyo Station City」
という名前で商標権を取得していました
(商標登録第5021355号、他1件)。
なお、「Tokyo Station City」という名前は実際に使用されているようです
。
さらに、大阪ステーションシティでは
青の円弧の内部を黄色で塗り潰した図形
(おそらく、Osakaの"O"を図案化したのでしょう)を
シンボルマークとしていますが、
このマークはJR西日本の名義で登録されています
(商標登録第5335721号、他5件)。
しかも、東京のグループが持つ第5324794号と、
JR西日本が持つ第5335721号では、
指定商品・指定役務(どの商品・サービスに使用する場合に商標を保護するか)
がほとんど同じ(JR西日本の方が若干項目が多いですが)です。
これら、IPDLで得られた情報から、
東京のグループが「東京ステーションシティ...」という名前の権利を先に取ったため、
それとは地名のみが異なる「大阪ステーションシティ...」の権利は
この東京のグループ以外が取ることはできない、
と(特許庁かJR西日本のどちらかが)判断した結果、
JR西日本のために、東京のグループが代わりに「大阪...」の権利をとってあげた、
という推測が成り立ちます。
私は部外者なので、この推測が正しいかどうかは分かりませんが、
IPDLを使うと、このような推測(と妄想)ができる
という紹介でした。