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2011/06/08弁理士ブログ

携帯電話

私が携帯電話を持つようになったのは、今から16年ほど前、確か長男を保育園に預けて暫くたった頃だったと思います。最初は夫だけが携帯電話を持っていたのですが、保育園からの緊急の連絡を受けた夫が仕事を切り上げて迎えに行くことが何度かあり、私も持つべきだということになったのです。そんなきっかけで持ち始めた携帯電話ですが、やはり便利でした。特に、場所や時間を気にせずに送信できるメール機能は、いつも忙しくしている働くお母さん仲間との連絡にはとても重宝しました。息子たちが小学校に上がってからは、保護者同士の連絡だけでなく学校からの連絡にもメールが使われるようになり、今ではなくてはならない存在になっています。

そのような便利なメール機能について、最近考えさせられる出来事がありました。東日本大震災が起こったちょうど翌日にチェーンメールが2通届いたのです。差出人は日頃から仲良くしている友人たちで、内容は既にご存知の通り。関西電力が東北電力への電力提供を始めたので節電にご協力くださいというものです。こんなメールが届いたよと家族に話していると、ちょうどTVで、チェーンメールが出回っているが次の人に回さないように、と報道されていたため、私はそのままにしました。

私が子供の頃、「不幸の手紙」というものがありました。こちらもチェーンメールの一種ですが、○○日以内に○人の人に出さなければあなたに不幸が訪れますという内容だったため、受け取っても嬉しくありませんでした。ただ、受け取った手紙の文言を書き写して郵送するという面倒な作業が必要であったためか、広範囲に拡散することはなく、また、拡散するのに時間がかかりました。そのため、不幸の手紙が出回っています、皆さんそのような手紙を送るのは止めましょう、といったTV報道をみた記憶がありません。

これに対して、携帯電話のメール機能を使ったチェーンメールの場合は、ボタンを操作するだけで簡単に次の人に転送できるため、あっという間に広範囲に拡散するようで、その数もねずみ算式に増え、通信障害を引き起こすこともあるそうです。便利な機能であるがゆえに起こる問題なのでしょう。

チェーンメールを送ってきた友人は、何かせずにいられなくて送ってしまったのよ、ごめんね迷惑かけて、と後日詫びていましたが、おそらくそれが、友人を含む、今回のチェーンメールを送った人たちの正直な気持ちなのだと思います。今回のチェーンメールは結果的には役に立ちませんでしたが、今回の東北大震災に対して"何かせずにはいられない"気持ちを持つ人たちが大勢いることを嬉しく感じた出来事でもありました。

市岡 牧子

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